作成日:2021/10/01
ミス・マルクスを見ました
大学3年になって専門課程になりましたが、私はマルクス経済学のゼミに入りました。大学1,2年で受けた講義のなかで一番興味があったのはマルクス経済学でした。他の学生は就職に強いゼミ(その当時は加藤寛教授のゼミなどが人気がありました。)を希望する人が多かった。私は就職のことは一つも考えもせず、ただこれを学びたいという気持ちでゼミを選びました。それまで講義を受けた先生なら安心なので、遊部久蔵教授に迷わず決めました。
3年の夏休みに三田の校舎で自主的に有志が集まり、資本論第1巻を輪読したのはいい思い出です。そこに誘ってもらった先輩の的場昭弘さんにはよく教えてもらいました。彼は今では我が国有数のマルクス経済学者になっています。
カール・マルクスの3人娘の末女エリノアの人生を描いたのがミス・マルクスです。好きになった人に妻がいて離婚できないので、内縁関係のまま生活していました。浮気、浪費、借金に悩み、苦闘します。
最後の少女時代の回想シーンから。家族や友人が集まっている場所で、エリノアが「あなたの好きな格言とモットー」はと質問する。父マルクスは「人間のすべてが私に関わる」、エンゲルスは「気楽に」、少女エリノアは「私のは、前に進め」と答えた。