作成日:2020/12/01
簿記の起源について
私は大学3年の時会計専門学校で初めて簿記を勉強し始めました。授業では、ひたすら仕訳とか精算表作成の練習をやっていました。実践の技術なので、使えないと意味がありません。簿記の起源については、聞いたことがありませんでした。最近読んだ「会計の世界史」(田中靖浩公認会計士著)に簿記の歴史が書いてあり、知らないことが多かったです。中世では東方貿易が盛んで中国やインドから茶、香辛料、陶器、織物などがイタリアへ運ばれ、そこからさらにヨーロッパ各地へ運ばれました。そうしたなかで帳簿を付けるための簿記の技術が誕生することになります。イタリアのルカ・パチョーリという人が考案したと思っていましたが、ヴェニスの商人が代表的ですが、イタリア商人が地域や個々で異なる方法で行っていた簿記を体系的に整理したということです。彼は数学者であり、1494年に発行したスンマという算術書のなかで簿記を説明していました。
簿記の起源について著者は「イタリア商人も簿記をみずから開発したのではなく、東方の商人たちからその方法を教えてもらったのだと思います。簿記は「いつどこで誰が発明した」とは言えない技術です。それはあらゆる時代、いろいろな商人たちの努力によって完成したものです。」と述べています。私もそれが正しいのではないかと思いました。