作成日:2020/11/01
一宮の駅ピアノ
皆さんはご存じだろうか。NHK-BSで放映している番組で、各国の主要都市の空港や駅に置かれているピアノに定点カメラを設置して演奏を撮り、演奏後その人にインタビューする。出張中のサラリーマン、学生、散歩中のご老人、大学教授など多彩な人々が自由に演奏して自己について語る。その人の人生の一部を垣間見ることができて面白い。私の大好きな番組の一つだ。
今回、尾張一宮駅に一台のピアノが置かれた。コロナ禍の中「街に元気を」とライオンズクラブが期間限定で「駅ピアノ」を実施したのだ。
私は日曜日の昼下がり、一宮駅に向かった。駅のコンコースに人が集まっていた。小さな男の子が椅子にちょこんと座り「エリーゼのために」を弾く、若い男性が和楽器バンドの「千本桜」を弾く、女子高生が「情熱大陸のテーマ」を弾く、みんな生き生きしている。普通のどこにでもいそうな中年のおじさんがXジャパンの「フォーエバーラブ」をとてもやわらかいタッチで弾いたのは意外だった。次々と演奏が続き、世の中にはこんなにたくさん自由にピアノを奏でる人がいることに驚きもしたし、感動した。
「街に元気を」、、、演者も聴衆も元気になった。
※令和2年10月20日中日新聞尾張版より