これは幕末のある人物の辞世の句ですが、誰のものであるかご存知でしょうか?
長州藩士、奇兵隊で有名な高杉晋作です。
一般的には『 面白い事のない世の中だから俺が面白くしてやろう 』と解釈されています。
一説によれば続きがあるそうで、「 住み成すものは 心なりけり 」この言葉が続くと全く意味が変わってきます。
『 面白くない世の中を面白いと感じるかどうかは己の心持ち次第である 』
したがって、面白く生きるかどうかは己の心持ち次第で変わってくる、いわば少しでも多く面白いと感じた者勝ちとも捉えることができます。
常に事実は一つしかありません。事実が一つであっても百人いればその人その人にとっての真実が存在するわけですから、百通りの真実が存在することになります。
面白い事についても人それぞれ異なるものです。まさに自分が面白いと感じることができる事だけが自分にとって面白い事であって、それを決めるのはすべて己の心のみです。
なお、面白いと感じるのは感性を起源とする感情ですから、考えるものでもなく感じるものです。したがって、感性をより豊かにすることで少しでも多くのことを面白いと思えるのであれば、より面白く生きることができると言えます。
無理に面白い事を探す必要はありません。時には変り映えのしない毎日の中で感性が乏しくなることもあるでしょう。苦悩が続き感性を開放することができない環境や状況に身を置くこともあるでしょう。だからこそ如何なる理由を問わず、「 面白き事もなき世を面白く 」生きる手段の一つとして、好奇心や興味を抱く基礎となる感性を磨き、養っていくことが大切だと考えています。